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ハマでバイトをした話       山口 タロー

俺は生粋のハマっ子にはなれそうもなかったんだが、横浜でバイトを決めこんだ。


東中野から渋谷に出てから東急東横線で横浜に向かう。その後横浜で根岸線に乗り換えて


関内を越えて石川町で下車、ほどなく、交差点近くの『アストロ』の入り口にさしかかる。


ここは、ファンタスティックな昔懐かしいゴーゴーだ。夕方5時にオープンしたばかりの


薄暗い店内には、まだ客はほとんど来ていないが、ビートの効いた音楽や照明は始まっている。
ゴーゴーダンサーがお立ち台の上に乗っかって、激しいリズムに乗りながら、両手を大きく交互に振るモンキーくずれのようなダンスを踊っていた。その頃のスタイルは、ツッパリが当たり前。


ほとんど脱げ落ちてしまいそうな、たよりない薄いひらひらのビキニをつけて、


可愛いいが痩せこけた身体のお姐ちゃんは、高いヒールのサンダル履きで外人女に似せるつもりのチリッチリのロングヘアーに、きついアイシャドー、おまけに、女たちは、はだかの身体にカボシャードの白いパウダーを塗りつけていたから、甘い香りがきつい。


曲のリズムは、ジャン!ジャン!ジャン!とか、ズン!ズン!ズン!とパンチが効いている。
ミラーボールに向けて、七色の閃光が激しく飛ぶ。


毎回、入れ替わりに2人のゴーゴーガールがハマっぽい重低音のメロディに乗せて、激しく踊っていた。


俺たちは、黒いスラックスがお決まりで、出店すると更衣室で着替える。


中本というプロ級のウエイターがいて、黒い横須賀マンボをはき、決めていた。彼は社員だった。俺とは、ぜんぜん違っていた。俺はただのアルバイト・ウエイターだったが、やつは女がいたし、仕事は真剣に取り組んでいた。俺みたいに甘っちょろくない。
たいしたことない仕事でも、マジに真剣に取り組む姿勢は美しいものがある。
ビールとか、コップなどを運ぶだけの仕事だが、中本は誇り高く、カッコよく決めていた。店にも信頼されているようだった。そうなんですよ、彼は責任感が違うんだね。
生活かかっているし、俺は、伯母のアパートに居候して大学に通うお気楽な身分。
ただ、ヤツは女に貢がせていたみたいだ。


働くだけでなく、ハマっ子たちは、遊び好き。
終わるのは深夜3時でも、それからいよいよ、どこかに遊びに行く。

Rare Earth - Hey Big Brother (1971)